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復興かき社長☆齋藤浩昭のブログ-河北新報
(齋藤浩昭氏の復興かきブログ より)

カキ養殖で浜を活性化
(河北新報ネット版)
 東日本大震災で甚大な被害を受けたカキ養殖。カキ販売のインターネットサイトを運営するベンチャー「アイリンク」(仙台市)は、利用者らに1口1万円でカキオーナーになってもらうとともに、集まった資金の一部を生産者支援に充てる活動に取り組んでいる。斎藤浩昭社長(48)は・・・
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【情報】
河北新報
【Ver.】
2012-01-28公開
【保存用】
 東日本大震災で甚大な被害を受けたカキ養殖。カキ販売のインターネットサイトを運営するベンチャー「アイリンク」(仙台市)は、利用者らに1口1万円でカキオーナーになってもらうとともに、集まった資金の一部を生産者支援に充てる活動に取り組んでいる。斎藤浩昭社長(48)は「宮城と岩手で広く行われ、浜の経済を支えるカキ養殖の復興なくして真の復興はない」と言葉に力を込める。
 「三陸牡蠣(かき)復興支援プロジェクト」と銘打った活動にはこれまで、約2万人が計2億7000万円を出資。うち約1億円でロープや水槽などカキ養殖関連資材を購入して、石巻市や宮古市などの生産者約280人に送った。
 出資者には1口当たり約20個のカキを届ける計画。「海の状態が良く育ちが早い。今春にも第1弾を発送できるかもしれません」と斎藤さんは展望する。
<毎日話し合う> 震災から間もない昨年3月半ば、牡鹿半島などの被災地を訪ねた。ほとんどの浜は壊滅状態で、家は土台しか残っていなかった。カキの養殖いかだや生食用の殺菌施設などは津波で流され、養殖再開のめどすら立てられない現実を目の当たりにした。
 ソフト開発会社として2000年に起業した斎藤さん。07年からカキのネット販売のみに絞った事業を展開していただけに、これらの被害は人ごとではなかった。
 「一刻でも早く支援しなければ浜は再生できなくなってしまう」
 春は本来、稚貝の採苗をしている時期。いま採苗しなければ2年後、3年後の出荷に大きな影響が出る。生産再開にはスピードが不可欠だった。4月から8月までほぼ毎日、沿岸部の被災地に行って生産者らと話し合いをする中で、必要な支援内容を即決して資材業者に発注した。
<収入増目指す>
 目指すのは浜の「再生」ではない。あくまで「復興」だ。これまでのカキ養殖は、カキむきの手間やきつい労働の割に収入は上がらないのが実情だった。着目したのはカキの単価を上げることだった。 「カキ1個当たりの単価はむき身よりも殻付きの方が高い。殻付きで出荷するためには、カキのサイズをそろえなければいけない。実はこれが難しい」と斎藤さん。
 「原盤」と呼ばれるホタテの貝殻にはカキの稚貝が数十個付く。そのまま育成するとカキは押し合いへし合い大きくなるので、貝殻の形がばらばらになってしまう。
 そこで斎藤さんは「復興支援プロジェクト」とは別の取り組みとして、養殖方法の見直しを進めている。
<仏の現場視察>
 昨年10月、殻付きカキを出荷しているフランスの養殖現場を石巻などの生産者と視察した。分かったのは、稚貝が小指の先ほどの大きさになったら原盤から外してネットや籠に入れて育成すると、カキのサイズがそろうということだった。
 「フランスでは干満の差を利用し、干潮時はカキを海面の上に出して、満潮時は海中に沈める方法で出荷直前まで育てていた。こうすれば弱いカキは淘汰(とうた)されて強いカキだけが生き残る」と斎藤さん。
 強いカキは殻がしっかり締まるため、内部から海水を逃がしにくく賞味期限が延びる上、長距離輸送にも耐えられる。日本では稚貝を淘汰するときに干満の差を利用するが、育成段階ではこの方法は用いない。
 「生産者の協力を得てネットを用いたカキ養殖に取り組むつもり。本来の業務を通じて殻付きガキの市場を拡大し、生産者の収入増につながる仕組みをつくりたい」。斎藤さんは浜の将来を見つめる。
2012年01月28日土曜日