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施設が破壊された養殖場で、再起を誓う畠山さん
=20日午前11時30分ごろ、気仙沼市唐桑町
(出典:
河北新報

 豊かな海をはぐくもうと、気仙沼湾に注ぐ大川の源流域に広葉樹を植える「森は海の恋人」運動。全国的にも知られる運動を20年以上、引っ張ってきた宮城県気仙沼市唐桑町のカキ養殖業畠山重篤さん(67)は、津波で93歳の母を亡くし、養殖場も壊滅的な被害を受けた。失ったものは大きいが...
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【Info.】
河北新報社
【Ver.】
2011-03-22公開


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 豊かな海をはぐくもうと、気仙沼湾に注ぐ大川の源流域に広葉樹を植える「森は海の恋人」運動。全国的にも知られる運動を20年以上、引っ張ってきた宮城県気仙沼市唐桑町のカキ養殖業畠山重篤さん(67)は、津波で93歳の母を亡くし、養殖場も壊滅的な被害を受けた。失ったものは大きいが、畠山さんは「海は必ずよみがえる。自分には海しかない」と再起を誓う。
 畠山さんによると、唐桑町西舞根の養殖場には、20メートル近い津波が押し寄せたという。カキやホタテの水槽がある作業小屋は全壊。たくさんのホタテが、口を開けた無残な姿をさらしていた。
 養殖施設が全滅し、5隻の船も失った。「去年のチリ大地震津波の被害から復旧し、これからという時だっただけにつらい」。海を見つめ、畠山さんはつぶやいた。
 母親は気仙沼市鹿折地区の福祉施設で津波に巻き込まれた。「老いた母を冷たい海に漬からせてしまった」と悔やむ。
 宮城県南三陸町や石巻市、岩手県内の養殖仲間とも連絡が付かない。養殖を再開するにも、今回のような大津波の再来を警戒しなくてはならない。海底に何が沈んでいるのかも不安だが、畠山さんは「へこたれてはいられない」と顔を上げる。
 「これまでの経験だと、津波の後の海は、カキやホタテの成長が倍以上、早い。人間さえ元気なら、海は元通りになる」
 毎年6月、大川上流の一関市室根町で植樹祭を実施してきた。これまでに参加した全国の人などから心配の声が寄せられている。畠山さんは言う。
 「チャリティーのような形で今年も植樹祭をしたい。自分のやることをやるだけさ」
(丹野綾子)
2011年03月21日月曜日