‪‪ 天然採苗は海洋環境の悪化により、シングルシードは技術的にまだ発展途上のこともあり、安定した「種(牡蠣の赤ちゃん。これがないと本養殖を開始できない)」の確保に各地が苦しんでいる。

そんな中、もともと真珠の生産で高い採苗技術を持つ長崎県は、その技術を牡蠣に転用できる強みがある。2017年3月、もう桜も開花宣言された折、こんな嬉しいニュースが飛び込んできた。

目指せ「上五島産イワガキ」

(2017-03-23|長崎新聞)
新上五島町で、町内の養殖業者らが共同で、自ら生産したイワガキから採卵し、その種苗を出荷サイズまで育てる試みを続け、2019年4月ごろの初出荷を目指している。上五島町漁協などによると、こうした取り組みは町内で初めて。発起人の松本清人さん(65)は・・
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via.長崎新聞

兵庫県は赤穂の坂越湾の鎌島さんもすでに「地産地育」の完全地元オリジナルの牡蠣の生産に成功している。その名も「かき娘」↓
かき娘|セカウマ級認定!それは日本と西洋の好み融合・・その着地点を照らすオイスタ

実は北海道は厚岸の「かきえもん」も独自のシングルシード生産によるブランドオイスター。地元の海水温が低いので産卵しないことを活かし通年出荷している厚岸だが、逆に種が採れない。そこでファクトリーで採苗できる豪州の技術が採用された。

どんどんこういった取り組みが盛り上がってほしい。

2017-03-25  新上五島町で、町内の養殖業者らが共同で、自ら生産したイワガキから採卵し、その種苗を出荷サイズまで育てる試みを続け、2019年4月ごろの初出荷を目指している。上五島町漁協などによると、こうした取り組みは町内で初めて。発起人の松本清人さん(65)は「"完全地元産"の安全、安心なカキを消費者に届けたい」と意気込んでいる。  県漁業振興課によると、カキ養殖では卵からの成育は専門的な技術が必要なことから、業者から購入した種苗を使うことが多い。採卵し、種苗から育てることで輸送コスト削減などが期待されている。  ブリなど魚類の養殖を手掛けてきた松本さんは、13年10月ごろからイワガキとマガキの養殖にも着手。徳島県の業者から種苗を購入し生産してきた。だが、購入だと、希望する量が確保できないなどの問題があったという。  種苗の安定確保を模索する中、自ら採卵し成育することを決意。地元の同業者3人に声をかけ、16年8月から試行を始めた。真珠の養殖場として使われていた施設を借り受け、卵を育てる水槽や海水をくみ上げるポンプを整備した。  カキ養殖を研究する佐世保市水産センターで技術を習得した元真珠養殖業者が採卵から幼生の定着までを担当。卵(直径0・1ミリ)からかえった幼生を約0・3ミリまで大きくした後、別の水槽に移し、ホタテガイの貝殻に付着させて3週間かけて育てる。1~2ミリの種苗になるころ、海上に設置したいかだにつるす。松本さんらが海での成育状況を管理し、約1年半かけ約150グラムに育ったころ出荷する流れだ。  初年度は19年4月ごろ約22トン(殻付き)の出荷を目指す。それまで種苗購入や輸送にかかった経費(4業者全体で年間約400万円)を削減できるとみており、その結果、約300万円の利益を見込む。今後は幼生を貝殻に安定して付着させることが課題という。  松本さんによると、養殖している小手ノ浦地区の海域は周囲を山に囲まれ波が穏やかで、カキの餌となるプランクトンが豊富。うま味の濃いカキが育つという。松本さんは「今後3年間をめどに卵からの養殖に完全移行を目指す。新上五島のカキのブランドとして確立し全国に広めたい」と期待を膨らませている。