‪‪ 0626careshell4
via.浜名湖のあさり復活 人工種苗と天然採苗

 水産研究・教育機構(本部・横浜市)は2日、カキの殻を使って海中でカキの稚貝を採集する技術を開発したと発表した。ホタテ貝の殻を使った従来の方法に比べてカキの幼生を調べるなどの手間を省くことができ、稚貝の安定確保につながると期待されている。成果は3日に三重大(津市)で開かれる日本水産増殖学会大会でも発表する。

 同機構増養殖研究所(南伊勢町)が開発した方法では、カキ殻を砕いて加工した直径約1センチの粒状の固形物をかごなどに入れ、満潮時は海水に浸され、干潮時は露出する海岸(潮間帯)に設置する。数か月もすると・・

編集長コメント:
浅尾さんの活躍。例のケアシェルの応用かな・・牡蠣はそもそも牡蠣にくっついて塊になっていく。そしてそれが牡蠣の島になったりまでする・・とかそういうことではないのだろう。1cmということはシングルシードとカルチシードの間になるのか。なんて呼ばれるようになるのだろう。ハーフアセッドかな。

出典情報:
読売新聞|2016年11月3日


2016-11-03 ◆安定確保を期待  水産研究・教育機構(本部・横浜市)は2日、カキの殻を使って海中でカキの稚貝を採集する技術を開発したと発表した。ホタテ貝の殻を使った従来の方法に比べてカキの幼生を調べるなどの手間を省くことができ、稚貝の安定確保につながると期待されている。成果は3日に三重大(津市)で開かれる日本水産増殖学会大会でも発表する。  同機構増養殖研究所(南伊勢町)が開発した方法では、カキ殻を砕いて加工した直径約1センチの粒状の固形物をかごなどに入れ、満潮時は海水に浸され、干潮時は露出する海岸(潮間帯)に設置する。数か月もすると、天然のカキの幼生が固形物に付着するという仕組みだ。  ホタテ貝の殻をイカダにつり下げる従来の方法では、ホヤなど他の貝が付着しないよう、カキの幼生が効率よく付着するタイミングを見計らってつり下げなければならないため、海中の幼生を根気よく観察する必要があり、養殖業者の負担になっていた。  これらの課題に対し、固形物には一つの幼生しか付着せず、潮間帯に固形物を置くことで乾燥などのストレスに弱い他の貝の付着を防げるのが特長だ。農林水産省の委託事業として実施した実証試験では、8月中旬~9月下旬にカキの幼生の付着数が順調に増えることが確認されたという。  この固形物をアサリ養殖に活用している鳥羽磯部漁協浦村支所(鳥羽市)の浦村アサリ研究会が、アサリの稚貝以外にカキの稚貝が付着しているのを見つけたことなどが開発につながった。  国内の多くのカキ産地は2大産地の宮城、広島県から稚貝を購入している。しかし、両県で災害が起きたり、稚貝生産が不調になったりした時には価格が高騰し、供給も不安定になる。同研究会代表でカキ養殖業者の浅尾大輔さん(37)は「新技術で生産したカキは味も見た目もいいと評判。今後、自前で稚貝を採集できるようになり、さらなる安定供給が期待できる」と語った。 2016年11月03日 Copyright © The Yomiuri Shimbun