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「クマモトオイスター」
ちょっとカキ好きの方なら、聞いたことがあると思います。

「最近、クマモトが熊本で復活したって聞いたのですけど、なんで復活なんですか?熊本の牡蠣じゃないんですか?」

そうなんです。
世界的に有名な「クマモトオイスター」はアメリカ産のカキなんです。

今日はこのミステリーを、歴史を紐解くことで解決していきたいと思います。

さてさて、話は100年以上前、明治30年頃まで遡ります・・・

Chapter1:日本のマガキ、アメリカへ


数千年前の古代ローマ時代から、欧米では「オイスター=殻付き生ガキ」が愛されてきました。

その流れをくむアメリカでも、当然のごとく大人気の食べ物。

赤ちゃんを産む親貝まで、乱獲してしまったたり、突然の寒波による冷害などで、カキが足りなくなったり、絶滅の危機に瀕したりを定期的に繰り返していました。

そういうときは、日本からの輸入に頼っていたのです。

輸入方法は、ある程度まで育てた日本の牡蠣をアメリカまで運び、アメリカの海に沈め、出荷できる大きさにまで育てるというものです。

そのうちに、その生命力・繁殖力・成長力が、他のカキと比べ物にならないほど強いことがわかり、乱獲や冷害にも耐えうることがわかりました。

そこで、アメリカで日本のマガキの採苗も含めた養殖にチャレンジ、見事に成功。

「パシフィック・オイスター」として市場に流通するようになったのです。

ただ、小さな牡蠣が好まれ、内臓に貝柱、ヒダヒダに至るまで、すべてを一口で食べることが一番美味しいとされている欧米のカキ食文化。

その中で、大きく成長し、太ってしまうパシフィック・オイスターよりも、小型の在来種であるオリンピアやバージニカの人気も依然高く、すべてのシェアを奪うほどの勢いにはならなかったのです。

それでも、アメリカの市場を潤すには十分の量が生産されるようになり、いつのまにか、日本からの輸入はなくなり、種が弱くなると、定期的に日本からマガキを持ってきては交配するだけになりました。

そういったカキによる日米交流で有名なのが、宮城新昌さんの功績。
宮城新昌さんは、有名な料理記者の岸朝子さんのお父様。

宮城さんは、たくさんのカキを生産することができる垂下式(カルチ式)養殖法を考案したり、種牡蠣(カキの赤ちゃん)を輸出する方法などを確立され、それをカナダやアメリカに伝え、それが世界に伝わり、「世界のカキ王」と呼ばれていました。

※現在、サイズやカタチへの要求レベルが高くなった欧米の「殻付き生ガキ市場」にはカルチ式は適さず、日本と韓国、アジアの一部地域、欧米諸国でも一部地域を残すのみとなっております。日本と韓国の市場は「殻付き」ではなく「剥き身」が主流なので、いまでもほとんどがカルチ式です。

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