‪‪

アメリカ、そしてカナダの生産者の方が日本の牡蠣に憧れて創ったカキがあります。

その名も「至極」と「屈指」
(シゴク=Shigoku、アメリカ|クッシ=Kusshi、カナダ)

それぞれ普通に「漢字」で販売されております。



アメリカはワシントン州、カナダはブリティッシュコロンビア州(Deepbay, Vancouver Island)で生産されております。

それぞれもともとの品種は日本の真牡蠣(マガキ)。

カナダは海水温が低く、あまり牡蠣が育たたなかったそうなのですが、世界最強の生命力を誇る日本の真牡蠣を導入することで、安定して生産ができるようになったとのこと。

日本の牡蠣に憧れる理由は、実はこれだけではないのです。生産に適しているだけなら「必要」なだけで「憧れ」にはならないですからね。

第2次大戦以降、アメリカやカナダ…もう世界的にですね…で一番有名な牡蠣は日本の有明海が原産の牡蠣なんです。

その名も輸入元だった県にちなんで「クマモトオイスター」。



有明海の地牡蠣(ローカルオイスター)、つまりは地元特有の品種「シカメガキ」が、戦後にアメリカに輸出されていた日本の真牡蠣に交じっていたのを、小ぶり(一口サイズ)を好むアメリカの生産者が養殖しはじめたのが始まり。いまでは、アメリカの牡蠣として有名。

詳しくは▼
クマモト・オイスターの謎|The Mystery of Kumamoto Oyster

そのあまりの人気に、市場価格も高騰。消費者も生産者もみなが憧れる牡蠣となったのです。

小ぶりな牡蠣を好む理由は、もともと人気のあった西海岸の地牡蠣「オリンピア」が非常に小ぶりであるため。

その「オリンピア」と「日本マガキ」のそれぞれの良さを集めた中間的な存在なのが、人気に火が付いた要因と現地の生産者は分析されてました。

そういった背景から、生産者は競って「クマモト」に近い、もしくは超える牡蠣を作ろうと研鑽を重ねているのだとか。

そこで、カナダの生産者が、より大量生産が可能な真牡蠣で創りだしたのが「屈指(クッシ)」。

これは、養殖テクニックで、クマモトに近づけようとした結果、これはこれで大変ハイクオリティな別の素晴らしい牡蠣が誕生しています。

そして、その養殖テクニックを伝授されたアメリカの生産者が創っているのが「至極(シゴク)」。そう、この至極と屈指は、養殖技術を介した兄弟(姉妹?)オイスターなのです。

ちなみに、世界の8割以上は、日本由来の牡蠣で養殖しているって知ってました?カナダに至っては9割以上が日本由来。

欧米の在来種は、日本の真牡蠣ほど強くなく、病気や冷害で死んでしまいやすい。また繁殖力も弱いため、牡蠣が大好きすぎる結果の乱獲などで何度も絶滅の危機に瀕してきました。

その危機を救ってきたのは、生命力・繁殖力・成長力、ともに最強の日本の真牡蠣なのです。しかも明治時代から!公式に親となる牡蠣を輸出していた記録も残っております。



日本の牡蠣はいまや世界のカキのグローバルスタンダード。

牡蠣は1日300リットル以上もの海水を濾過しながら成長します。なぜ日本のマガキだけそんなに強いのか…世界中が研究してますが、いまだ解明されていない…

きっと、日本の海でしか得ることのできないなにかが"そこ"にあるのだと思います。

牡蠣に国境はなく
牡蠣は世界を繋ぐ


関連情報:
クマモト・オイスターの謎|The Mystery of Kumamoto Oyster 

出典情報:
・Taylor Shellfish
・カナダ牡蠣生産組合

2017-06-08、2015-09-02、2014-06-24、2013-10-08、2010-08-14、2013-01-20、2010-02-24