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の偉大な野口英世博士も「吾人の活動の根源は、グリコーゲンに負うところが大きい。よってカキを研究し、日本独特の栄養剤を製造してほしい」との提言をされたとか。

海のミルクと呼ばれるくらい栄養豊富な牡蠣。今日はそんな牡蠣に含まれている栄養素についてのお話です。

何千年も人類を支えてきた牡蠣…本来なら、牡蠣の栄養とその効果効能だけでも何百ページにおよぶ壮大な論文が書けてしまう奇跡の食材なのですが…今日はあえてそのさわりだけでも皆さんにお伝えできたらと思っております。

というわけで…まずはざっと、含めれている栄養を見てみましょう。

◆可食部(食べられるところ)100gあたりの成分

カロリー:60kcal

亜鉛:13.2mg
タウリン:1130㎎

水分:80g|タンパク質:6.6g|脂質:1.4g|炭水化物:4.7g|灰分:2.3g|飽和脂肪酸:0.23g|不飽和脂肪酸:0.5g|レチノール:23μg|ナイアシン:1.4mg|パントテン酸:0.59mg|ナトリウム:520mg|カリウム:190mg|カルシウム:88mg|マグネシム:74mg|リン:100mg|鉄:1.9mg|

ビタミン|B1:0.04㎎B2:0.14㎎B6:0.08mgB12:28.1μg|E:1.2mg|C:3mg|

その他アミノ酸|アルギニン、リジン、ヒルチジン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、トリプトファン、シスチン

その他ミネラル|鉄、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、リチウム、コバルト

その他ビタミン|葉酸、ビオチン、イノシトール、コリン

※太字は牡蠣の特徴的な栄養素
※出典:日本食品標準成分表

まず特筆すべきは亜鉛ですが、牡蠣はあらゆる食材の中で一番亜鉛を含んでいるといわれています。亜鉛はそれはそれはもう効果効能がありすぎて、よかったら以下の記事をご参考ください。

牡蠣(カキ)と亜鉛|その含有量と効能
牡蠣は最高の美容食材!肌荒れ改善にも効果あり!?
牡蠣は「男らしさ」取り戻してくれる食べ物

次にタウリン。



タウリンは牡蠣100gのなかに約1130mgで、一般的に多いといわれているタコよりも多い。

タウリンには、私達の身体や細胞を正常な状態に戻そうとする作用(=「ホメオスタシス」)があるといわれており、肝臓の機能を高め、コレステロール値を抑えるなどの働きがあるといわれております。

肝臓の機能を高めることからアルコールの分解も促進し、牡蠣を食べることで二日酔いに成りにくいともいわれています。

タウリンダイエットというのもあります。カラダの細胞を活性化したり、余分な水分や老廃物を浄化したり吐き出したりする機能を助ける働きがあるタウリンは、ダイエット時に摂取する栄養素としては最適なのだそうです。

1日に必要なタウリンは3000mgと言われておりますが、一般的な食生活で摂取できるのは50mg~250mgといわれており、お医者様も天然の薬として、肝臓を改善するために積極的に摂取することをススメめる食材のひとつです。

次にグリコーゲン。

グリコーゲンは簡単に言うと、動物の体内でエネルギーを一時的に保存しておくための物質。

その分子は、いちばんエネルギーに変換されやすい栄養素である糖質(ブドウ糖)がたくさんつながった構造になっており、必要な時にはこのグリコーゲンをどんどん分解して糖質を取り出すことができるので、グリコーゲンを内臓や筋肉に蓄えておくと、運動をする時にフルパワーで動けるというわけです(肉体改造研究所)。

本来人間は、食べ物の糖質を膵臓がフル稼働して、グリコーゲンに変化させて貯蔵するのですが、最初からグリコーゲン状態で摂取することで、そのまま蓄えることができるため、衰弱時の栄養補給に適しているといわれております。

牡蠣のグリコーゲンは、基本的には季節によって変動します。産卵に向け栄養を蓄えている春頃(3~4月)が一番多いとされ、だいたい可食部100gのうち約10%の10g。一番少ないとされる産卵後の秋口(9月)が1~2%の約2g程度。

あとは豊富なアミノ酸(タウリンもアミノ酸の一種)。

日本人が発見したことでも有名な超旨味成分であるコハク酸をはじめ、海から多くの旨味をたくさん蓄えて私たちに届けてくれます。

以上牡蠣に含まれる栄養成分の話でした。

まさに、完全栄養食。天然の栄養ドリンクでありサプリメント。しかも低カロリー!

牡蠣は通年おいしい。いまは、養殖技術や輸送技術の発展、夏も食べられる品種の開発や、日本オリジナル品種である「岩牡蠣」もあり、1年中、美味しく栄養補給できます。

是非、牡蠣をご活用ください。

出典情報:
東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科:国内産マガキ成分の季節変動及び重金属毒性評価における腸管吸収模倣の重要性について(2008)|日本食品標準成分表|日本クリニック|野口英世記念会|肉体改造研究所

2017-01-01,2015-07-22,2013-07-26,2013-06-29、2011-10-19、2011-03-26、2010-03-25、2009-11-03