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皆さんが牡蠣を食べるときに一番気にされているであろう「カキにあたる」とはどういうことかについて解説しております。

一般的に「カキにあたる」とは、牡蠣を食べたあとに、気持ち悪くなったり、嘔吐や下痢、発熱などの症状がでることをいいます。

では、なぜそのような症状が出てしまうのでしょうか。

その理由は大きく分けて3つあります。

1|アレルギー反応

カキは一日に1個あたり約300リットルの海水を濾過しながら、その成分を吸収し育ちます。大きいものだと一日400リットル以上も濾過します。育った海域のあらゆる成分を体内に含有するのです。

そのため、他の食材にくらべ多種多様な成分が含まれてしまいます。(それが、栄養豊富な理由であり、美味しい理由でもあるわけですが。)

以上の理由から、アレルギー反応が出てしまう確率も他の食材と比べ高くなってしまうわけです。

ご存知のように、アレルギーとはこれといった決まった成分があるわけではなく、その対象者によって様々なので、人によっては、良いとされる栄養成分に反応を示す方もいらっしゃいます。

また本日の記事に書かれることは、他の貝類=二枚貝すべてにおいていえることでもあるのですが、前述のとおり、カキは1個がとんでもない量の海水を吸収し、その成分を濃色して蓄える性質があるため、他の貝よりもアレルギー反応がでる確率は上がってしまうわけです。

2|ノロウイルスや菌など

※生活排水や工業廃水等で汚染されておらず、菌が少ない養殖海域を「清浄海域」といいます。

◆ノロウイルス:
別に記事をご用意しております。こちらをご参考ください。
ノロウィルスって?その簡単予防法

◆貝毒:
http://feis.fra.affrc.go.jp/HABD/TPS/HTML/page006.html

カキは主にプランクトンをエサにしております。毒化してしまったり、特定の種類のプランクトンが持つ毒素をエサとともに吸収してしまうことがあります。

生産者をはじめ、保健所が徹底した検査を行い、貝毒が規定以上発見されるとすぐに出荷停止となるため、市場に出回ることはありません。

ちなみに貝毒は加熱しても死滅しません。

なお、他の貝類に比べカキが優位な点は、カキは体内の水分の循環が早いため、毒を蓄えている期間が短いとされております。

◆腸炎ビブリオ、大腸菌:

こちらも海水を濾過することで牡蠣が保有することがあります。加熱することで死滅することが確認されております。

ノロウィルス同様に、定期的(1週間に一回など)に牡蠣を検査することによって防ぐことができます。

また、出荷前に浄化された海水で浄化処理や滅菌処理をすることで、人体に影響のないとされる状態で市場に出荷されております。

3|提供および食事段階

これは食材すべてに言えることなのですが、生で食べる場合は特に注意が必要です。

カキを調理する場所および調理する方の衛生管理レベルによっては、この段階でウィルスや菌が混入してしまうことがあり、意外にもこのケースが多いのです。

カキの殻はデコボコしているため、汚れが残っていると、そこから雑菌が入ってしまうこともあります。


以上が主な「あたる」原因となります。

ここまで書いてしまうとカキを食べたくなくなってしまう方もいるかもしれません・・。

でもよく読んでいただくとわかるとおり、カキはたくさんの栄養成分や旨味成分を体内に蓄えている奇跡の食材なのです。

こういった事実を理解した上で正しく食べれば、これほど栄養価が高く、ローカロリーで、かつ美味しい食材はないといえます。

人類誕生から日本人、そして世界中の人々の食生活を支えてきた食材が「カキ」なのです。

文中にも触れましたが、カキはその海域の成分をそのまま反映します。つまりは、美味しくて安全な牡蠣を食べるためには、海の環境を考える必要があるのです。

かきおいしい=うみおいしい

海の環境を良くするには、そこに流れ込む河川、そしてその水を育む山の環境も考える必要があります。

カキは日本が世界に誇ることが出来る「グローバルスタンダード」であり、海に囲まれた日本が自給可能な貴重なタンパク源でもあります。

出典情報:
日本微生物研究所|国立感染症研究所感染症情報センター厚生労働省|東京衛生保健局|横浜市保健所|大阪府立公衆衛生研究所|(独)水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所|広島県

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